急な体調の悪化と低血糖の関係?!


低血糖とは、血液中のグルコース(血糖)レベルが通常よりも低くなる状態を指します。血糖値は、私たちが食事から得るエネルギーの主要な源です。健康な成人の正常な血糖値は、食後12時間以内に140mg/dL未満、空腹時(食事から8時間以上経過)で7099mg/dLの範囲にあります。低血糖は、これらのレベルが70mg/dL未満になったときに診断されます。

【低血糖になる理由】

1.糖尿病の治療

糖尿病患者がインスリンや他の血糖降下薬を使用している場合、過剰に血糖値を下げることがあります。これは最も一般的な原因です。

2.不十分な食事摂取:

長時間食事をとらないか、カロリー摂取が不十分な場合、血糖値が低下することがあります。

3.過度の運動:特に食事やスナックを取らずに激しい運動をすると、使われるエネルギーが補充されずに血糖値が下がることがあります。

4.特定の薬剤の副作用

インスリンだけでなく、他にも低血糖を引き起こす可能性のある薬があります。

5.その他の健康状態

膵臓、肝臓、腎臓の疾患やホルモン異常も低血糖の原因となることがあります。

【低血糖の対策】

食事管理:

定期的にバランスの取れた食事を摂ることで、血糖値を安定させます。特に、炭水化物を含む食事を一日に数回に分けて摂取することが推奨されます。

スナックの活用:

長時間の空腹を避けるために、健康的なスナック(例:ナッツ、フルーツ、全粒穀物のスナック)を間食として摂取します。

運動前の食事:

激しい運動をする前には、炭水化物を含むスナックや食事を摂ることで、エネルギー源を確保します。

低血糖による朝の吐き気やだるさは、体が必要とするエネルギー(特に夜間の長時間断食後)が不足していることが原因で発生することがあります。

このような症状を軽減するためには、血糖値を安定させることが重要です。以下に、具体的な対処法をいくつか紹介します。

⚫︎夜遅くのスナック

炭水化物とタンパク質の組み合わせ: 就寝前に小さなスナックを摂ることで、夜間の血糖値の安定を図ります。全粒穀物のクラッカーやチーズ、少量のナッツとヨーグルトが良い例です。

⚫︎朝食を摂る

速やかな朝食: 起床後はできるだけ早くバランスの取れた朝食を摂ります。血糖値を上げ、一日を通じて安定させるのに必要です

⚫︎緊急時の糖分補給

グルコースの摂取: 吐き気や低血糖の症状が出た場合、速やかにグルコースタブレットや果糖を摂ることで、症状を軽減できます。

⚫︎水分補給を心がける

充分な水分摂取: 脱水は低血糖の症状を悪化させることがあります。水分補給を心がけ、特に朝は十分に水を飲むようにします。

✳︎低血糖によって引き起こされる症状は、軽度から重度までさまざまです。

ここでは、低血糖によく見られる症状を紹介します。

1. 初期の症状

振戦(震え)

発汗

急激な空腹感

めまいやふらつき

不安やイライラ

脈拍の増加

皮膚の蒼白

2. 認知機能に関する症状

集中困難

言葉のつかみどころがない

混乱

異常な行動や気分の変動

意識の混濁

3. 重度の症状

けいれん

意識喪失

昏睡

低血糖の症状は、個人によって異なり、時には症状が出る前に急速に血糖値が下がることもあります。

糖尿病患者の場合、低血糖を繰り返すと、低血糖に対する警告症状を感じにくくなることがあります(低血糖無自覚症)。

低血糖の初期症状を感じた場合は、速やかに対処することが重要です。具体的には、速効性の糖分(グルコースタブレット、果糖、ジュースなど)を摂取し、症状が改善しない場合は医療機関を受診する必要があります。定期的な血糖値のモニタリングと、医師の指導に従った適切な治療が低血糖の管理には不可欠です。

是非参考にしてくださいね!